要領が悪い人はなぜ要領が悪いのか?


どうも、くみこと申します。


私はどちらかと言うと要領が悪い人間だなと感じる事が多いです。

でも要領が悪いって表現ってなにか具体性が無く、それこそ要領の「良い側」の人間にはなかなか伝わりにくいと思うんですよね。


そこで要領が悪いってどういうことなの?ってことを論理的かつ実体験を交え説明していければなと思います。


1.要領が悪いとは?


要領が悪いというのは仕事の処理能力が低く時間の使い方が下手な人です。人より時間がかかったり失敗が多かったりします。不器用とも言い換えることができますね。

じゃあなぜ人より時間がかかってしまうのでしょうか。それにはいくつかの原因があります。


①シンプルに能力が低い

新しい事に関して一つの事を覚えるのに時間がかかったり、単純に物覚えが悪かったり応用が出来ない。


例)紙をカッターナイフで所定の大きさにまっすぐ切るとなった時、まっすぐ切れなかったり同じ大きさに切れなかったりする事です。

こうした単純作業は慣れれば時間もかからず質も上がるのですが、要領が悪い人はやればやるほど疲れてくるので時間か質がどちらかは下がります。


②取り掛かるまでの時間がかかる

1つは頭の中の情報が散らかっており、次にする行動を整理しないと動けない

あるいは何も準備せずに始めてしまい途中で必要な物を忘れた事に気付き取りに帰るなどの二度手間をしてしまう

前者は考えすぎで後者は考えなさすぎで起こり得る現象です。


例)作業に対し紙とハサミがいるとなった時に前者は紙の位置やハサミの位置が物が散乱していたり何がいるのかを整理する時間をかけてしまい遅くなる。後者はそもそも紙とハサミを持ち込まずに作業をやろうとしてしまう…みたいな事です。


③すぐ忘れる

①と②にも当てはまることですが物覚えが悪い、一度聞いたはずなのにまた忘れる。何が必要なのかを忘れたり、そもそも自分はこれから何をすべきかも忘れたりして時間をロスしてしまいます。


④どうでもいいところに目がいく

一度気になったしょうもない所に目がいく。たとえばポスターの色が気に食わない、配置が気に入らないなど大筋から離れた部分が気になってしまい肝心の作業を止めてしまったり、気になってしまって集中出来なくなる状態です。


マルチタスクができない

複数の事をやるように指示されるとやるべき事へのエネルギーが散乱してしまい、二兎追うものは一兎も追えず状態で1つあたりの処理能力が低下してしまい時間をかけてしまうという事です。

これに関しては、後でゆっくり解説していきたいなと思っています。


⑥人に頼れない

そんなしょうもない事で相談するのもなぁという恥じらい?あるいはプライド?が邪魔をして自分1人でやってしまおうとヤケになってしまい、当然の事ながら複数人でやるより1人でやる方が時間がかかってしまいます。

また、頼れない理由に伝える能力が低かったり思考が整理しておらず何を手伝って欲しいのかを把握しきれてないことも挙げられます。



僕はじゃあ、どのタイプなんだと問われたら

「全部」

です。紛う事なき「全部」です。


2.悪循環


ミスが重なり思ったより時間をかけ過ぎている…その一つのズレが悪循環を起こし本来起こさないような小さなレベルでのミスを起こしたり、それにより他者をイライラさせて結果的に自分にストレスが溜まります。

ストレス下での作業は集中力を落としてしまい、またミスを繰り返してしまいます。


時間をかけると仕事も溜まっていきどこから手を付けていいか優先順位が分からなくなってしまいます。

上手に頼ればいいものの、「何を」任せればいいのかが把握出来ていないので結局自分で抱え込んでしまい、夜遅くまで仕事に追われる事になります。

いつの間にかストレスを発散する時間や睡眠時間を満足に得られず、脳の回復がされない低クオリティ状態のまま作業を続けることになります。


この状態から抜け出すには休息を取りストレス発散をさせるか仕事を減らしてもらうか…大体はこの2択になるでしょう。


それら二つの改善策を奪われたのが今のわたくしです。この文章からは伝わらないかと思いますが打ってる間にも誤字脱字などが多すぎて書くのやめたくなるくらい時間がかかってます。脳が休めてないから本来ストレス発散の方法である筈がかえってストレスになってる悪い例ですね。


そう、色んな悩みが自分にはあるのですが源流を辿ると全てこの「要領の悪さ」が元凶となっています。

要領の悪さそのものが原因でミスをすることはあまり無いと思います。技術的に不器用である状態くらいです。


むしろ、要領の悪さにより追われた状態に追い込まれ100%の力を出せなくなっているからミスをするわけです。つまりミスは副産物であり、ミスを減らすには要領の悪さ根本を治す必要があります。


では要領の悪さの根本を治す術があればいいのですが


残念ながら


ありません。


唯一あるとすれば頑張り続けるしかありません。


頑張り続けてようやく平均レベルに辿り着けるといったくらいでしょうか。


要領の悪さを克服するには根本よりもその頑張り続けるモチベーションをどう持っていくか(たとえば夢を持つ、目標を決めるなど)が鍵となるでしょう。

諦めて人に頼り切るのも1つの手かもしれません。プライドが許すかどうかですけどね。


3. 人間は1度に3つの所作が限界


序盤でも述べたように要領が悪いとは

①スペックが低い

②情報が整理できてない

③すぐ忘れる

④いらないとこに目がいく

マルチタスクができない

⑥人に頼れない


という6要素があります。それらを逆に要領が良い人から見れば

①→いや、努力しろや

②→まずは自分のキャパシティ把握しとけ

③→メモれ

④→見て見ぬふりをしろ

⑤→優先順位を決めて取り掛かれ

⑥→相談するのになんで躊躇うねん

とツッコミを入れたくなるでしょう。


じゃあ逆にそれらに対してツッコミを入れましょう。

いや、努力しろや→努力で伸びる量が人よりも低いねん、努力してない訳ではない。


キャパシティ把握しろ→整理するにもエネルギーを消費して割と少ない量ですぐにキャパオーバーになってまう。


メモれ→メモっても忘れてまうねん。一つの事ならまだ覚えられるとして2つあったらもう一つはもう忘れてる


見て見ぬふりをしろ→変なこだわりとか完璧主義な部分はある意味癖やから直すのが難しい。

80点で許される業務ならいいが…


優先順位を決めて取り掛かれ→優先順位…いつも間違えるわ…


相談するのになんで躊躇うねん→何を言うか常にカンペみたいなのを頭か紙で作成せんと話が出来んねん。それで想定外の返しされたら何も答えられんからそれのシミュレーションに時間かかるんや


まあ、言い訳みたいになりましたが多分ですが要領の良い人には要領の悪い人の気持ちなんて分からないのです。


なぜならこの要領の悪い僕でさえ、僕より要領の悪い人を見かけたらなんでこんな事も出来へんねんって普通に思ってしまうからです。


今のままの説明の切り返しでは水掛け論のままなので1番分かりやすい例えとしてこの「オートマティック」論を説明していきましょう。


今から極論を話します。

あなた達はどうやって心臓を動かしてますか??


いや、んなもん考えなくても生理現象として勝手に動いてるでしょう?そうです。ほとんどの人は意識せずとも自動的に心臓は動いてるはずです。


でも、僕の言いたいことはそのオートマティックの範囲がどこまでなのか?ってことなのです。


じゃあ、呼吸は?まあこれも大半が意識せずともやっていることでしょう。いちいち吸うと吐くを意識してやっているなら寝る時に死んでしまいます。

歩く…という動作もほとんどの人が意識せず出来るでしょう。

左足を出し右足を出す、その間に右手を振り左手を振る…そんなこと考えずに毎日進んでいるでしょう?それがオートマティックなのです。


じゃあ、電話をするとなったらどうでしょう??

これに関しては苦手な人とそうじゃない人がいるかと思います。苦じゃない人はこう考えているでしょう。「電話するだけでしょ?」と。つまるところ電話をするという行為がまとまって1つの所作になっているのです。


じゃあ、苦手な人はどういう神経回路をしているのでしょう。

まず、相手への一言目ですね。もしもし?おはようございます?お疲れさまです?お忙しい中申し訳ございません…?夜分遅くに失礼致します…?何て話したらいいのか、そして自分を名乗る時の肩書きは?社内?社外?友達??

どういった内容を話すか。複数個あれば全て書き出して相手の返答パターンによっての返し方のシチュエーションも試みます。


まずこの電話をかける前というモーションだけでもこれだけ「話す」という所作に頭を使います。

いざ電話をかけると今度は「聞く」という所作に気を配らないといけません。

電話というこもりがちで聞き取りづらい音声、周りが工事現場という騒音にまみれた環境、そして自分の想定していた答えと違った場合の対処法…僕はもうこれだけでいっぱいいっぱいだと感じます。

自分が電話をかける側でもこれだけテンパるのに何の準備もしてなくて突然かかってきた時といや、もはや頭がショートしそうです。


つまり電話をする時は電話を持つ、話す(考える)、聞くの一度に3つの所作に分けられるんですよね。要領の良い人は電話をするという1つの所作に収まってるわけですから。


つまり要領の良い人は一度に3つの所作が限界だとしても残り2つの所作が出来るわけです。たとえば他のまったく違うデスクワークをしたり電話しながら他の人にジェスチャーなどで指示したり…

これを考えれば明らかに要領の良い人は数倍作業早く終わりますよね。


これを私は「1度に3つの所作が限界論」と名付けました。適当です。


言いたいことは人間誰しも3つ以上の事はできないのです。

ただ一つ一つの所作の「容量」が要領の良い人は大きくそうでない人は小さいといった訳です。

なのでちょっとした事で所作のモーションを細分化せねばならず結果電話をするといっただけでいっぱいいっぱいになる訳です。



一方要領の悪い人は電話をしながら歩くことすら出来ません。え?それはさすがに大袈裟じゃね?と思ったみなさん。半分は大袈裟です。


先程も説明したように、歩くというモーション自体は大半の人達は「オートマティック」なわけです。人間は1度に3つの所作が限界論でいえば所作に含まれないいわば0の所作というわけです。

つまり3つの所作でいっぱいいっぱいな状態でも歩くことそれ自体には容量を食わないので歩く事は出来るわけです。


しかし、それがもし「目的をもって歩く」となった時答えは変わってきます。

たとえば毎日通ってるようなそれこそ無意識でもたどり着ける場所に向かってただ歩くだけならおそらく問題なくいけるでしょう。


問題は新しい道を通る時や何か物を探しながら歩き回るとか周りを細かくチェックしながら歩くといった所作は厳しいでしょう。

さらに電話+メモをするような+α状態になった時にはキャパオーバーを起こします。要するに4つを超えた時ですね。


すると何が起こるかというとこの「オートマティック」動作すら出来るかどうか怪しくなってしまうのです。歩きながらメモは出来ないので100%立ち止まることになるでしょう。


キャパオーバー状態になった人間の行動は人によって違いますが僕の場合はパニックになり、かかえていた3つの所作すらクオリティが落ちてしまいミスを頻発します。

そして4つ目以降の所作を脳単位で拒否をして優先順位を見比べて低いものの所作の記憶が無くなるんですよね。ほんとにきっぱりと。

多分これは脳がこれ以上パニックを起こさないための措置なんだろうかなと思います。


だから3つの事以上を同時に言われると起こる事は手に持ってる物や使っていた道具を放置してしまって所在がわからなくなるんですよね。


この要領や容量というのにもこの分野の要領は良いとかもちろん人によっても分野によっても、そして経験によっても異なります。


たとえば僕はブログを書くなど文字でやり取りする事においては苦手ではないです。(かしこまったメールを送るのとかは得意じゃないが…)

LINEなどもLINEをするという所作で1つなのでLINEをしながら何かをするって事は出来ます。


苦手な人は文章を考える、どのタイミング、どれくらいの距離感で正直な気持ちをぶつけるべきかとかある種の駆け引きだと感じて返信している人にとってはLINEするだけでいっぱいいっぱいでLINEしながら人と会話できなかったりするでしょう。


あとは歩きスマホとかもそうですよね。

今はブログ書きながら歩いてるわけですが、文字を打つ、画面を見る、目的地まで歩くが精一杯で周りが全然見えてなかったり歩くスピードが遅くなったりしますよね。

要領が悪い人はながら作業絶対やめた方がいいです。


要領が悪いって先天的で且つなかなか伸びしろもないんですよね。


忍耐しかないという回答の真意は容量そのものを大きくするというよりも所作を少しでも省エネに出来るように回数をこなし慣れさせていくしかないというわけです。


4.まとめ


いかがだったでしょうか?要領が良い人にとっては要領悪い人を見て何でこんなんも出来んねんと感じてしまうそのズレを少しでも解消したくて書きました。

まあ、でも面白い事は要領悪い人間の方が相手のミスに厳しいって言葉あったりしますね。


どちらにせよどうか寛大な心で接して下さい。