自分の半生 ~大学編④-1

4回生で苦労したのはせいぜい卒論くらいであとは楽しかった思い出がほとんどでしたね。戻れるならこの学年に戻りたいです。
3回生を乗り越えることが目標でこれからの将来を考えていなかった僕はこの1年の使い方を悩んでいました。

第一章 壊れてから見える景色

本来3回生で引退すべきな陸上もずるずるとまだ4回生になってもやっていました。1つはもちろん自分が続けたいという意志があったことですが、もう一つは部活に少し異変が起きていたからです。
駅伝も現役メンバーでやり切り今度の主将が長距離ということもあり、ますます盛り上がっていました。
一方短距離は完全に大型ルーキーに振り回されており、幹部の人達も手に負えない、あるいは彼の同行に黙って従っていました。
しかし、彼は休むことも多く発言の割には行動があまり伴っておらず、その部分についてなど一度話したものの、全く聞き入れてはもらえませんでした。

また、僕が主将の時大事にしてた新歓、しかし彼らはそれを陸上やりたいやつは勝手に入ってくる
と算段し、勧誘を蔑ろにし自分達の練習を優先させました。
その事が府大の長距離と仲違いする原因となり、また工繊内でも思想の分裂が起きました。

しかし、僕はこれらを黙って見守るべきだと思ったのです。いつか分かるんじゃないか、という淡い期待とOBがしゃしゃるべきじゃないと、自分がOBに自分のやり方を押し付けられると不快なので言いたいことは山ほどありましたが言わなかったのです。

そして新歓は主に女子、そして僕も府大の新歓に後輩の女の子と参加したりして確保をしようとしました。
また、一年前と同様に府大と工繊合同でリレー大会やドロケイ(ケイドロ?)をしました。一見楽しそうにも見えた新歓…。しかし、僕から見たら散々でした。
自分がまず楽しむことを優先し、新入生を置き去りにしている。身内だけでの会話…。陸上部の自虐…他部活への悪口…。
府大工繊合わせて10人以上新歓に来ていたのに結局府大1人、工繊は2人しか入りませんでした。

結果論で少しズルいかもしれませんが僕はこうなることは容易く想像していました。
それまでも僕は鬱憤を溜め続けていましたが僕はここで初めて後悔しました。しかし後の祭り…

この年のLINEグループに僕達OBも入らせてもらいました。すると、そこに大型ルーキーが参加していませんでした。
え?何でと思ったら3つ上の同期が、アイツ辞めたわ…え?

結局アイツは自分のやり方じゃないと部活はしたくないらしい。俺も最大限譲歩したけどそれでも嫌ですと言われたら、もう辞めるしかないだろうな。
まあ、アイツの尖り様は昔の俺を見ているようであれやけど…俺も正直最初この部活には絶望していたよ、みんなの意識の低さと環境の悪さにな。ただ俺はその中で何ができるか自分なりに考えた…そして劣悪な環境でも自己ベストが出ると分かった。
昔あんなに良い環境でも出せなかったタイムがここで出たんだよ、それで俺は工繊で陸上して心から良かったと今では思ってる。
アイツにも頑張ってそれを味わって欲しかったけど、アイツはまだ未熟過ぎる。変わるきっかけを他人に頼っている。自分で切り開く力が今後生きる上で必要だろうな。

ごもっともな意見で納得はしましたが、彼は部員に何か理由1つLINEですら言うこともなく辞めていったのにはモヤモヤしていました。

この簡単に抜けれてしまうシステムが始まったのはその前の年の短距離のエースが何も言わず辞めていったのから始まっていました。
府大はその抜ける発言があったかどうか知りませんが春休みで1人辞めていきました。そして工繊は女子が1人辞めていき、またその大型ルーキーと思想が少し似ていた過激な長距離の男も1人辞めていき、駅伝の人数が足りないため事実上の崩壊となりました。

それらも全く報告すらなく突如LINEグループの退出しましたで分かるようなものでそのシステムに大きな疑問を感じていました。
そんな簡単に辞めてよいものだろうか。ここ1ヶ月で4人辞めたわけです。1人失うごとにやはり落ち込みますし部活の志気も下がります。そして役割もそのいない人分を現役生が背負わないといけません。物価は上がるのに給料下がるみたいなものです。
駅伝が目標である主将含めみんなが無情感に打ちひしがれました。

しかもこのダークな部分をいきなり新入生に見せてしまうのはかなりよろしくない事態でもありました。
ここまで来るとさすがに僕も動かないといけないなとそういう気持ちになりました。

僕はミーティングを一度開くべきでは?と提案しました。この頃にはまた休みなどが蔓延ったり、LINEなどでの連絡の意思疎通が取れていませんでした。またあまりにもどばどば部員が辞めていったので一度振り返る必要もありました。

その年の関西の試合はイレギュラーで普段3日でやるものを競技場の都合で2日+一週間空いて2日で行われました。なのでその一週間の間の日を用いてミーティングが行われました。

そこで想定外だったのは彼らは新入生を呼んだことでした。
それに関してはどちらかが正しいとかはなく、あくまで個人の意見ですが、まだこの裏の部分を新入生に見せてそれに参加させるのは早いと思っていました。
確かに今まで僕達だけで考えた結果が今のザマなので新入生という新しい意見の風を取り入れようと思ったのでしょう。あくまで彼らに僕は任せていたので今愚痴愚痴言うのは違いますね。ごめんなさい。

僕はてっきりみんなは何も考えてないからこの体たらくぶりなのかと思っていました。なので逆に意識さえすれば治るものだと思っていました。

しかし、口を開けばいっちょ前に何かしらの意見を持っていて何でそれを日頃言わないんだ!?と少し落胆しました。
僕は出来もしないことを語るのは嫌いでした。なぜならその言葉に責任を持っていないわけだしその人自身の信用を下げてるだけだからです。
新入生は3人いたが府大の人は明らかに高校が良い環境だったということもありこの環境に馴染めていませんでしたが何とか希望を見いだし走っている感じでした。
工繊の短距離の男は笑っていてこの環境に適応しているように見えましたが何か裏で隠してることは分かり、さっきの僕の言葉同様僕を含めた陸上部が信用されていないことが分かりました。

中距離の男もおそらく高校では環境に恵まれていましたが、彼が一番その意見に自分が一部員である将来を見据えた能動的な発言をしていたと思います。彼から見た僕は知らないですが彼なら僕は信用できると思いました。

でもまずは僕は短距離なので彼の心を開かせようとしましたがミーティング以降彼はその不信感を拭いきれず、かといって意見を言う訳ではないのでみるみる溜めていき、6月でLINEグループで長文の爆発を書き留め辞めていきました。

内容はミーティング出た改善案が全く実行されてないことがメインでした。僕にも当てはまるもの(試合応援態度が悪いなど)もあり、言われないと分からなかった気付きもありました。

なぜ言ってくれないんだ…(まあ、改善させるほどの価値もなかったということでしょう)という気持ちもありましたが一番の恐怖はまた辞めていくドミノが動き始める心配でした。

僕は少なくとも中距離の彼が辞めるとこの部活は間違いなく廃部になると思ってました。ただ1年の同期がこうも辞めていくともしかして彼も見離して辞めるのではという不安が頭をよぎりました。

その次の朝、僕達OBも練習に参加しましたが誰も一睡も出来ていませんでした。すると主将がこの話に切り込み、まあ確かに色々言われました。これを今後の反省点にしなければなりません。ただ、彼のやり方が正しいとは思わない。後々この生き方で苦労するとは思います。彼にはそれに気付いて欲しいものです。
これはまさしく僕も思った意見でした。

主将の彼は少し厳しい性格ではありましたが、他人を慮る気持ちが強く、また陸上には熱い人でした。水に流せとまでは言わないが全てを背負い込みすぎることはないという良い発言だったなと思います。

僕は自主練を週一で始めることにしました。相手は400パートと長距離である宴会担当の同期…。
彼は駅伝を引退してからは部活には顔を出しませんでした。
引退してからは定期的に彼や400専門の同期と3人で飲みに行き、現在の陸上部について話したりしていました。彼もミーティングに参加したいということでさせましたが、やはり彼のカリスマ性は後輩を奮い立たせる要因になっていました。

後輩に三繊行きませんかと聞かれ、最初は戸惑っていましたが行けないことはなかったのでその彼と共に行くことにしました。
彼はしかもマイルメンバーに入ったので強制的に週に一度自主練を開催させました。それがエクスタシー同好会です。これは表の目的です。

裏は中距離の1回生もマイルメンバーでした。その彼もこの練習に誘い、絶対に彼を見離させないためというのが本当の目的でした。しかし、これが面白いことにやはり宴会担当の彼のカリスマ性は凄まじく、来る後輩達がいつもの部活より楽しいということでたまに400専門じゃない人達もたまに来るようになるくらいわいわい楽しく走ることが出来たのです。
それは僕の目指してた部活像でもありました。

そして4回目の三繊、一周し1回生に行った長野に行き懐かしい記憶も蘇りました。ここではすでに短距離の1回生は辞めていました。少なくなったのに試合参加人数が固定だったため、1人が何種目も出なければならず臨機応変に連携させる必要がありました。
結果から言うとレース結果は散々なものが多かったと思います。しかし、その連携は上手くいっており、短期間でものすごく絆が深まり合うような感じがしました。レセプションでは宴会担当の彼はもちろん楽しんでいましたが、僕の席も農工の400のエースである後輩と近くになりわいわい盛り上がりました。そして帰りには工繊メンバーと彼を誘い出し、僕らのカラオケを見せつけ、彼は少し引いていましたが、こういう人周りにいなかったんで楽しかったですと楽しそうにはしていたので良かったです。結果的には行って心から良かった一番楽しかった三繊となりました。

そして1回生の中距離である彼はマイルが無くなってからもあの、この練習に定期的に参加してもいいですか?と言ってくれて、楽しいです!絶対続けます!と彼の目は輝いていて崩壊という文字を使っていましたが瓦礫の中輝く朝露のような希望の光はまだ灯されていることにこの部活への安心を覚えたのでした。
僕は少しは役に立てたのかな…そんな肯定感が僕の病みの波を止める堤防になっていました。

第二章 まっしろ

研究室は一番楽だと思われるとこに行きました。研究したいなという欲が皆無だからです。求めていたのは卒論を提出し卒業することだけでした。

この研究室は大学院から本格的に自分の研究を行うようなゼミなので、前期は週に一度決められた本を読み概要をまとめたものを持って行くということだけをこなせば良く、しかも週に1人も発表できずに教授達の雑談で1コマが終わるため自分自身が読む必要性もあまりなく、また参加も自由だったので私はそこまで積極的な参加をせず、やりたいことに集中していました。

やりたいこととはB'z同好会で、これまでは部活をどうしても優先したいという理由で幹部からは抜けていましたが、4回生から私は何と副会長に抜擢されました。
会長は師匠であり、師匠を支える形として入りました。存在感大きな人達が軒並み卒業し、勢いとしては下降気味でした。
それを何とかこらえようと僕は僕なりの最大限を考え、この組織に対して能動的になろうと働きかけました。

一方本家のB'zは今まで10年以上支えてきたサポートメンバー(ギター、ベース、ドラム、キーボード)を全員解散し、新しいメンバーへと一新しました。これには大変想定外で驚きました。なぜかと言うとその解散理由でした。B'zのお二人曰わく「このバンドは完璧過ぎた」からでした。彼らは常に先を見据えていて、更なるバンドの高みを目指すため、あえて一新させ若手などを入れて新たなB'zを模索しようとしていたのです…。
何という人達だ。普通は完璧になったら満足するはずだ。しかし彼らは満足する状態が不満だったのだ…。
この領域には僕はたどり着けそうにない…まず完璧までの道のりに生きてるまでにたどり着けるのか…

そういった本家も一新して1から頑張っているのならば僕もまた1から頑張っていこうと決意しました。
僕はその卒業した彼らよりもあらゆる面で劣っていたのでその二番煎じをやっても惹きつけるものにはなりません。なので僕だからこそ出来ること…それが歌詞解釈で何か出来ないかを模索し、たとえば歌詞解釈を語り合う会(歌詞解釈カフェ)、歌詞解釈しながらカラオケを歌う(歌詞解釈カラオケ)そして既存のB'zのテスト(ボスが全て作成)の合間の時間にウルトラソウルの歌詞解釈をプレゼンしたりなど自分に出来ることをやることで、自分の存在感を見せたりしました。

また、テストの第二弾を1から作ることとなりその大役を僕が任されました。Twitterでもバズった企画だったこともあり、一作目よりも劣っているなと思われてしまわれたくないので責任も感じていました。
なので私はこの同好会に貢献することを中心に、部活、バイト、ゼミ(本読み)の順にタスクを回し頑張っていました。

学科の授業は再再履と夏休みの集中講義のみで同期と会う機会などほぼありませんでした。
唯一会っていたとすればその就活組で飲むくらいでした。
僕含めた3人男で1人が女子で、女子はTwitterでもフォロワーの多い人気者ですし、リアルでも男友達とよくつるんでいて、最初はイケイケなキャラだと思っていましたが話してみると他人に気遣えるし、すごい大人な考え方をしていました。
男の2人のうち1人はものすごい常識人というイメージで知的でトーク力もあり友達も多く頼りがいのある人でこりゃ女子にも頼られるよなというようなこの人もまた大人な感じを漂う良くも悪くも建築らしさを感じる人で、一緒にいると少し自分の劣等を感じさせてしまうくらい隙がありませんでした。
もう1人は…第一印象はかっこいい、そして圧倒的な建築センスと好印象でしたが、突然僕の身体を揉んできたり下ネタが大好きで黙ってたらモテるのに残念なヤツで天才と変態は紙一重なんだなと感じさせる人でした。
しかし、彼には人を惹きつけるトーク力と知識量、柔軟な思想、そしてカリスマ性があり、実力は本物でした。特に彼は設計に行き、当然のように院に行くものだと思ったので当初就活してると聞いた時は驚きました。

3人とも僕の中では要領よく生きることが出来る人間なのだと思っていましたが、常識人の彼以外(彼もそうかもしれないが)どうやら色々しがらみが多いことも知り、共感した部分があったりしましたが、やはり3人ともトーク力があり友達が多い点では僕より上手く世渡り出来ていて羨ましい部分も話を聞けば聞くほど多くなり、いつの間にか僕はずっと彼らの話のひたすら聞き手になっていました。
学ぶことも非常に多く、「彼ら」みたいになれれば社会人になっても上手く生きていけるのかなとそんなことばかり考えていました。

第三章 新しい恋のようなもの

僕は4月になっても同期の女の子とは付き合っていました。相手が忙しいながら一度だけ自転車でデーしたいと言われ、当日に加茂川の源流を突き止めたいから今から北上するよと突拍子も無いことを言われ、付いていってましたが色んなことが起こり楽しいデートになりました。しかしそれからは相手の授業が始まり、もっと忙しくなったのも原因だろうか、会う頻度が極端に減り、ほとんどLINEでも会話もないまま時間が流れました。

その彼女の友達に彼女について相談したりしていましたが私も避けられていると言われ、どうやら僕だけでは無かったようですがむしろ心配になっていました。そんな冷たい彼女でも心配している友達もすごい優しい人でむしろその友達と僕は仲良くなっていたくらいでした。

時は令和のカウントダウンを始めようとした頃、彼女から脈絡もなく別れようと言うLINEがやってきました。この別れ自体もいつ来てもおかしくないという感じだったので特段驚きはありませんでした。理由だけ聞くと手応えがなくてつまんないからだそうだ…。確かにそうだった。
特に後半は彼女の機嫌を損ねまいと気を遣いながら無難な言葉ばかり選んでいたからです。僕は落ち込みました。彼女を失ったからではなく、自分への諦念でした。

僕は恋愛をしても1年続いた試しがありませんでした…これは僕が恋愛に向いていないということなのかと自分を思い詰めることとなり、僕はもう恋愛するのをやめようと思いました。
良い人と出会ったとしてもどうせ別れるのなら友達のままでいた方がずっとその人を好印象のままいられる…僕は続けさせると保証できる自信と覚悟が完全に消失したのです。

そして4回生では新しい出会いがB'z同好会の後輩…くらいでしたがそもそもB'z同好会は恋愛とは全く違う目線で行動していましたし、また彼女の友達やマネージャーの先輩とは2人で食事をすることはあってもそういう恋愛関係では無かったし、陸上部の後輩も慕われていたとしてもそれを恋愛とは形が全く違うし、社会人になってから出会うしか無いのかなと思っていました。

ちょうどその頃B'zのライブが始まりアルバム名は「NEW LOVE」、新しい恋のようなものを見いだすコンセプトで今の自分にはぴったりの曲でした。

僕にとって恋の「ようなもの」とは何なのか。まさしくB'z、そして陸上でした。(二股)

理由は単純でこの2つで色々なことに出会ったからです。別れた彼女とも言わば陸上部であり、そしてその彼女とB'z同好会のその当時の会長(師匠)とつながっており、彼女もまたB'zのことは詳しかったわけです。そこだけを切り取ってもB'zと陸上どちらか欠けても出会えない存在でした。

僕はこの間にもう1つ大きな出会いをしました。B'z同好会の新歓カラオケをし、たまたまその夜は京都にある某B'zファン御用達のバーが20代限定のイベントを開催しており、最近同好会に加入した友達の誘いを受け参加することにしました。

20代限定とは言え、僕がどうやら最年少でした。またお酒を飲んでも初対面の人と話せるほどのトーク力は無く、逆に誘った彼は色んな人と話せる人だったので僕は少しハミっていて、行くんじゃなかったな…と思い始めた時1人の男に話しかけられました。
帽子を深くかぶり大きな黒縁メガネをかけたおそらく20代前半?学生?とも見える服装、彼もまた話が上手いタイプで色んな人と会話していてその延長で僕も喋りかけられたのでしょう。
僕は喋りかけられるとある程度話せる人なので会話はかなり弾み「え?そんな同好会あんの?!俺も入っていい?!」あれなんすよ、学生しか入れないんすよね…「あちゃー、俺社会人1年目でさ、でも何とか繋がりたくて…無理かな?」いや、僕副会長なので直接話して入れるかどうか聞いてみます。「え!?副会長さんなの!すげー、よろしく!!」そんな軽い口調ではあったがチャラさは感じられずむしろ年下に対しても礼儀正しさがあり、この人は仲良くなれるかもしれない…と思いました。
仲良くなった後、Twitterだけ交換しました。彼はやはり人脈が広いのかフォロー数が3ケタでしたがフォロワーが2000人ほどいってました。その後二次会をするということで僕が一番京都に詳しかったのでとある木屋町の店で8人ほど集まりました。

数人ほどスタッフバイトをしていたりして裏の事情やB'zが所属する会社の話をしていました。僕は知らないことばかりで頷くことしか出来ませんでしたが、そこでも彼は会社についての話にも詳しくその人との話に付いていったりしていて周りのB'zファンはこんな詳しいのかと自分の研鑽が足りないことに気付きました。

帰りは阪急はこっち、JRはこう行けば着くよ、とそれぞれエスコートし解散しました。
僕は京阪で唯一Twitterを交換した彼も京阪方面でした。お互い二次会で大量の酒を呑んでベロベロでした。
すると、君が一番誠実そうだから言うんだけど…と言い、俺はボーカルやってるんだよね、しかもそのB'zと一緒の会社で、まだ売り出し中だけどね。酔っていたので理解するのに時間がかかりましたがそう言えばTwitterのフォロワーが多いのもB'zの会社について詳しく知っていたのにも合点がいきその言葉に信憑性が増してきました。
BOOWYのトリビュートしたバンドで確かに存在しててそのプロのボーカルとして活動していた人だったのです。
だから、帽子とメガネかけて顔を隠してたのか、そしてそれを取った顔は今まで会った人の中で一番イケメンでした。

直接B'zとは会話したことが無いらしいですがそれこそサポートメンバーや社長などとは話すことができる関係であり間接的にB'zのお二人のことを詳しく知っていました。
稲葉さんは舞台に立つと化けるけど本当に普段は普通の人で全く偉ぶらない。
デビューの時から海外を視野に入れていたのでどんなに忙しくても英会話を週に1度学んで歌詞を書くため、そして海外のアーティストと会話できるようにしていた真の努力家で元々英語が出来たわけではない。といった絶対に聞けないようなエピソードを聞くことができました。

そうか、若い時からB'zのお2人は血の滲むような努力を誰にも言うことなくやり続けているんだな…と知ることができました。

また、会いましょう。また2人でごはん行きましょう。酔っ払いながらだったので曖昧な約束なまま彼とはそこで別れましたが、かなり良い経験をしたなと今でも思います。

6月末に会社の懇親会がありました。
新しい恋のようなもの…いや、恋を正直求めていました。集まったのは設計と施工で合わせて24人ほどいました。最初は大阪にて会社で集まり6人×4グループとなり、自己紹介やレクリエーションなどを行いました。僕のグループは男4女2でした。1人は綺麗という言葉が似合う人でもう1人は優しく可愛らしい人で同期を見渡しても量産的な美人というより少し個性的な美人が多い印象でした。

とは言いつつ僕の性格なので男とも女ともあまり話せることなく、会食の時間になっていました。

会社近くのイタリアンな店で懇親会を行いました。僕はアレルギーということもあり固定席でした。
またもらった名札には数字とアルファベットが書いておりそれに合わせた指定席がありました。そして隣には先ほど一緒のグループだった優しい女の子がやってきたのです。お酒も呑める口で同じ施工管理の同い年で兵庫出身で陸上部で性格も少し似ていたところもありかなり話したと思います。その女の子の向かいにはアニメ声のこれまた美人な女の子がいましたが3つ上の設計で面白い人でしたがなかなか掴めない人でもありました。しばらくはその3人で会話していました。

部長に向けての自己紹介もあり、僕はB'z同好会の話をし、年齢が上の層なら誰か引っかかる人がいてもおかしくなかったですが、え?アイロンビーズのビーズ?と言われみんな頭が???だったのであ、これは完全に失敗したなと思いました。その女の子はリノベーションやDIYが趣味といういわゆる建築向きの人でした。

席替えがあり、アニメ声の女の子は席が離れましたが、一番性格が合っていたDIY好きの女の子とは席がまた同じでした。そこからはひたすら2人で会話していました。
最後に集合写真を撮ったあと、二次会行く人や帰る人が分かれていきました。僕は京阪に詳しかったので大阪に不慣れな最初から仲良かった女の子とアニメ声の女の子と送る形で色々と話しながら帰りました。途中でLINEも交換し、DIY好きの女の子は現段階では恋愛の感情は無かったものの、社会人になった後将来的に付き合うのもありではないかと思っていました。

次は10月の内定式にも会えますし、この4回生しばらく出会いがなくてもそれを目標にすれば頑張れると当時は思ったのです。

出会いとはタイミングであります。それに抗うのらナンセンスです。なぜなら運命の流れのままに従うことが最善の道だからです。
その女の子もまたそうで自分からは狙わずそういった付き合うべき雰囲気が出ればそれに従おう、そう思ったのです。

タイミングとは面白いものです。僕は特にその選択を多く迫られ、その度にここに書けるような物語が繋がっていきました。
これからの章もそんなタイミングの連続です。僕はその度に一喜一憂しながら成長していきました。大学編④-2へ続く。